トリリニアダイヤグラムとヘキサダイヤグラムについて
トリリニアダイヤグラム(図1)は、ヘキサダイヤグラム(図2)と同様に水質のパターンを知ることができるが、濃度を表示するのではなく、陰イオン及び陽イオンの各総当量に対する成分パーセントを用いる。図の中心にある菱形のグラフ(キーダイヤグラム)にプロットされ、位置の区分により水質の違いがわかる。
水に含まれる陰イオンである塩化物イオン、炭酸水素イオン(重炭酸イオンともいう)、硫酸イオン+硝酸イオンと陽イオンであるナトリウムイオン+カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンの6種類の値を六角形のグラフで表したものがヘキサダイヤグラム(図2)である。
濃度の単位はミリ当量毎リットル[meq/L]である。
また、グラフの型から
@Ca−HCO3 重炭酸カルシウム型
Ca(HCO3)2/Mg(HCO3)2タイプの水質組成で、日本の循環性地下水の大半がこのパターン
石灰岩地域の地下水はこの典型である。
ACa−Cl 塩化カルシウム型
BCa−SO4 硫酸カルシウム型
CaCl2またはCaSO4タイプの水質組成で温泉水、鉱泉水及び化石塩水等がこのパターン
CNa−Cl 塩化ナトリウム型
NaClまたはNa2SO4タイプの水質組成で、海水及び海水が混入した地下水、温泉水のパターン
DNa−HCO3 重炭酸ナトリウム型
NaHCO3タイプの水質組成で、停滞的な環境にある地下水のパターン
E中間領域
河川水、伏流水及び循環性地下水の多くがこのパターン
各タイプの中間的な水質組成である。
の6タイプに分類できる。